実現力のケアティスです

変動磁場(固有振動)下における分子間相互作用

 タンパク質はアミノ酸のアミノ基とカルボキシ基が縮合して成る鎖状の高分子化合物です。
アミノ酸はそれぞれに特有な側鎖を持っていて、その側鎖の種類により酸性・塩基性、親水性・疎水性に分類することができます。
 タンパク質はアミノ酸配列で決まる一次構造だけでは、タンパク質としての生理機能は発揮できません。
 水素結合やファンデルワールス力等による畳み込み(フォールディング)によりαヘリックスやβシートと呼ばれる二次構造をとります。
 更に、二次構造の特定の組み合わせが局所的に集合し、タンパク質全体としての三次構造をとります。三次構造 はタンパク質の構成成分であるアミノ酸の 側鎖間の相互作用によって安定化し、ジスルフィド結合、静電引力、特に疎水結合が大きく寄与します。

 ここで、液相で存在するタンパク質には電荷の偏りが存在し、従って、タンパク質には電荷の重心なるものが存在すると考えられます。[仮説 A]

 変動(交流)磁場をタンパク質に負荷することによりタンパク質の電荷密度に影響するであろうことは容易に想像できます。[仮説 B]

 電荷密度の重心の位置変異が三次構造に影響し、構造変化が誘発されるのかどうか? また抗原抗体反応に代表される分子間相互作用や私達が興味を持っているぺプチジルプロリルイソメラーゼ(PPIase)活性にどう影響するのかの視点に立って、QCM(Quartz Crystal Microbalance)を利用した実験を行っています。[実証 1]

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