 
代表的な免疫抑制剤
| 商品名 | 一般名 | 分子式 | 特徴 | 
|---|---|---|---|
| イムラン (Imuran) アザニン (Azanin) | アザチオプリン (azathioprine) |  C6H7N7O2S | プリン拮抗薬 ・活性型6-MPに変換され、プリン合成過程(アデニンとグアニン)を阻害(DNA合成阻害)する 。 T、B細胞、マクロファージに働き、特にT細胞とNK細胞の活性阻害、抗体産生の抑制、細胞傷害性T細胞の阻害を通して細胞性免疫反応を抑制する。 | 
| エンドキサン (Endoxan) | シクロホスファミド (cyclophosphamide) |  C7H15Cl2N2O2P・H2O | アルキル化剤 ・DNAにおけるグアニンをアルキル化し、架橋結合してDNA複製を障害する。 T、B細胞数を減少させ、B細胞の抗体産生が低下する。 | 
| メソトレキセート (Methotrexate) リウマトレックス (Rheumatrex) | メトトレキサート (methotrexate) |  C20H22N8O5 | 葉酸誘導体(拮抗薬) ・ジヒドロ葉酸レダクターゼと結合することにより、ジヒドロ葉酸からテトラヒドロ葉酸への合成を阻害する。これにより、プリン前駆体であるイノシン酸合成を阻害(DNA、RNA合成阻害)する。 リンパ球やマクロファージの増殖と活性を抑制し、サイトカインの産生抑制を介して、抗炎症作用を示す。 | 
| ブレディニン (Bredinin) | ミゾリビン (mizoribine) |  C9H13N3O6 | プリン拮抗薬(代謝拮抗薬) ・プリン合成系のイノシン酸からグアニル酸への代謝経路を阻害(核酸合成抑制)する。 リンパ球やマクロファージへの増殖を抑制する。T細胞への作用が強い 。 | 
| セルセプト (Cellcept) | ミコフェノール酸 モチフェル (mycophenolate mofetil) |  C23H31NO7 | ・リンパ球のDNA合成を阻害( プリンヌクレオチドの de nove 生合成阻害)し、 リンパ球の活性化や増殖を抑制する。 | 
| サンディミュン (Sandimmun) ネオーラル (Neoral) | シクロスポリン (ciclosporin) |  C62H111N11O12 | T細胞のカルシニューリン活性阻害 ・イムノフィリン(シクロフィリン)と結合し、カルシニューリンの酵素活性を阻害することによりNF-ATの核内移行と、それに続くサイトカイン遺伝子の発現を抑制する。 リンパ球、特にT細胞の活性化を抑制し、サイトカイン産生も抑制する。 | 
| プログラフ (Prograf) | タクロリムス (FK506) (tacrolimus) |  C44H69NO12 | T細胞のカルシニューリン活性阻害 ・イムノフィリン(FKBP)と結合し、カルシニューリンの酵素活性を阻害することによりNF-ATの核内移行とそれに続くサイトカイン遺伝子の発現を抑制する。 リンパ球、特にT細胞の活性化を抑制し、サイトカイン産生も抑制する。 |